2000円焼肉に想うこと

私の日常のちょっとした楽しみ「2000円焼肉」とそこから想う事を紹介します。

 

 

1.キッカケ

 

「牛繁」という焼肉チェーンが都内各所にあるのは何年も前から知っていましたが、実際に行くようになったのはここ半年の事です。

私がたまに行くその店は、最寄駅の商店街の一角にあるのですが、これまでは、ただその店の前を通り過ぎるだけでした。

あるとき、お店からする肉の匂いに誘われて、ふらっと一人で入ったのがキッカケでした。

 

ただ赤い炎を見たいだけなのか、私は焼肉やBBQが好きなのですが、この牛繁は席に着いた後に、赤い炭の入った七輪を店員さんが持ってきてくれる形式です。

 

[caption id="attachment_1387" align="alignnone" width="1024"] BBQの中でも最初の火おこしが好きです。[/caption]

 

その店は20名も座れば満席になってしまう程のコンパクトさですが、その割にホールスタッフが数名いて接客が良く、トイレやテーブルがいつもキレイな事に好感を抱きました。おひとり様席が設けられている事も、プラスです。

何回か通う中で、私が頼むメニューは大体決まってきました。これはお酒を飲む場合と飲まない場合に分かれるのですが、

 

飲む場合は、

  • ビール一杯
  • ハイボール一杯
  • もやしナムル
  • 厚切りカルビ
  • カルビ、ピートロ、鶏モモ のいずれか
  • カルビスープ

飲まない場合は、

  • 厚切りカルビ×2
  • ライス(中か大)
  • カルビ
  • ピートロか鶏モモ
  • カルビスープ

という感じで、会計額は大体2000円~3000円なのですが、2000円以上食べた時に使える500円引クーポン券をいつもくれるので、3000円を超えた事はほとんどありません。

「焼肉」というと、万札が飛ぶ事を覚悟しなければと思っていましたが、身近に気軽に焼肉を楽しめる場所があった事にこれまで気づきませんでした。

そしてこの店の食事は私にとって十分美味しく、もともと好きな「もやしナムル」と共にビールが飲める事は、私にとっての価値となりました。

 

2.2000円焼肉に想うこと

 

この記事を書こうと思ったのは、この2000円焼肉から私が感じた事を保存しておきたいと思ったからです。

私はこの焼肉屋には、多くとも月に1回しか行きません。意識的にそうしています。

焼肉は好きですし、もっと行きたいなと思います。仮に毎週行ったとしても、生活に支障がない程度のお給料は、幸い貰えています。

 

それでも、たまにしかいかない理由は、2000円焼肉で物足りない自分にさせないです。

 

ひとりで1万円以上するような焼肉屋も知ってはいます。数回ですが行ったこともあります。だけど、2000円焼肉を食べ終えた時の自分はもう充分満足しているんです。

 

私はこの感覚を大切にしたいと思っています。

「幸せ」を考える時にキーとなるのは、

自分が、どう思い、どう感じるかだと思います。

 

そしてその基準は低ければ低いほど良いと考えます。

例えば「料理A」があったして、世の中には90点の「料理A」も、60点の「料理A」も存在するとします。

舌の肥えた基準の高い人は、90点以上の料理Aにしか満足を覚える事ができません。一方、幸福の基準が低い人は、90点以上の「料理A」はもちろんのこと、60点の「料理A」であっても満足を覚える事ができるのです。

「犬も歩けば棒に当たる」ではないですが、低い満足基準を持っていた方が、日常を生きる上で幸福を感じる機会を増やせると思います。

 

禅の言葉に「知足」という言葉があります。

これは老子の「足るを知る」という言葉で、私は社会人2年目くらいにこの言葉を知りました。当時この言葉を自分で書いたカードを財布に入れたりしていました(痛いですかね?笑)。

私たちは資本主義社会で生活しているためか、日々「ワンランク上を目指そう」というような情報を浴びせられ「他人より優れている事が正義だ」とでも言うべき価値観が蔓延しています。企業は常に前年を越える売上や利益を追求する事が暗黙の了解となっています。

もやしナムル」の話に比べると、なんだか堅苦しい話になってきましたが、

社会があなたの志向を改造し、財布を開かせようと躍起になっている中で、一度立ち止まって自分にとっての幸せって何なんだろう?という事を考えてみてもいいのではないか。

2000円の焼肉で満足している自分を発見してそんなことを思いました。

 

禅の考え方を日常に取り入れるキッカケになる本を一冊ご紹介します。

禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫)  

今回はとても主観的な内容となりましたが、読んでくれたあなたが何か感じてくださったなら幸いです。以上ご覧いただきありがとうございました。