【初心者向け】 ビギナーキャンパーでも失敗しない 簡単な焚き火の方法
「キャンプで焚き火をしてみたんだけど、うまく火がつけられなかった」
「思い通りに火が起こせなくて、なかなか料理を食べられなかった」
焚き火はキャンプの醍醐味(だいごみ)の一つですが、焚き火をスムーズに進められないと、
- いつまでたっても夕食にならなかったり
- 煙がイブくてその場にいられなくなったり
- 寒いのにいつまでたっても暖がとれない
など困ったことが起こります。今回はこんな方にむけて簡単な焚き火のコツをご紹介します。
お忙しい方のために先に結論です。
- 針葉樹(スギなど)を使うこと
- まず小さい薪に火をつけて、徐々に大きな薪に移していくこと
- 空気の通り道を確保すること
以下で、焚き火の知識や具体的なやり方について紹介します。
はじめに
焚き火をする上での基本的な知識をお伝えします。
火の3要素
焚き火を成功させるには火の3要素と言われる
を意識して火を扱うと、うまくいきやすくなります。
① 燃料とは、どんな薪(まき)を使うか。木の材質や、大きさ、乾燥具合などをいいます。※含水率20%以下の乾燥した薪じゃないと燃えにくいといわれます。
② 酸素が火に必要なのはイメージしやすいと思います。焚き火にきちんと空気が入るようにしてあげるという事です。
③ 熱というのは、小さい火に大きな薪を入れると、温度が下がって燃え続けられなくなってしまうという事です。※薪に引火するには260℃以上が必要と言われています。
参考書籍『完全焚火マニュアル (サクラBooks)』
段取り8分
焚き火を成功させるには、下準備が大切です。
具体的には、薪をサイズ別に準備して、火の成長に合わせて、サイズの合った薪を供給できるようにしましょう。
[caption id="attachment_3715" align="alignnone" width="150"] 「火」を生む前から、成人式の準備をしておく[/caption]
用意する道具
最初に焚き火をするための道具を紹介します。
必要度 | コメント | 例えばこんなもの | |
①焚き火台 | 直火禁止では必須 | 片手サイズのコンパクトな焚き火台は、初心者は避けましょう | ファイアスタンド バーベキューコンロ |
②火ばさみ | 必須! | レンタルでもいいので用意しましょう | エムテートリマツ 18-8 厚口炭バサミ 36cm |
③ライター | 必須! | コンビニでも買えますが、アウトドア用が便利 | ソト(SOTO) ポケトーチ |
④着火剤 | 強くオススメ | 着火剤を使うのは邪道ではないっ! | イチオシ! ロゴス 着火剤 防水ファイヤーライター |
⑤手袋 | 強くオススメ | 軍手でもOK 皮手袋だとなおよし | 耐熱 手袋 キャンプグローブ レザーグローブ |
⑥火吹き棒 | あると便利 | ウチワや口で吹くと、灰が飛びやすい | ZAFIELD バーベキュー ひふき棒 |
⑦ナイフ | あると便利 | 薪を割るのにあると便利 | モーラ・ナイフ Heavy Duty Black (ステンレス) |
⑧薪(まき) | 必須! | 木を燃やさなくて何を燃やすの?! |
薪(まき)選びについて
針葉樹(しんようじゅ)を使おう
正直、この薪選びを間違わなければ何とかなる というくらい大切です。
針葉樹(しんようじゅ)の特徴として、
- 火がつきやすい
- 木が軽い
- 木の繊維がまっすぐ
- 燃え尽きるのも早い
- ススが出やすい
などがあります。
この 火のつきやすさが 焚き火を失敗しないためとても大事。
通常キャンプ場で売っている薪は スギなどの針葉樹であることが多いですが、心配だったら、買う時に「針葉樹を買いたい」と伝えましょう。
ちなみに、広葉樹(こうようじゅ)という木の種類もあります。
特徴としては、
- 木の繊維がつまっていて重い
- 乾燥に時間がかかる(湿りがち)
- 火がつきにくい
- でも火がつくと長持ち
- 焚き火の薪のイメージはこれ
[caption id="attachment_3736" align="alignnone" width="454"] ナラの木[/caption]
という感じですが、 ビギナーキャンパーは針葉樹を使いましょう!
私は以前調子に乗って、広葉樹を買ったら、
薪が芯まで乾いておらず、煙ばかりでまくって、
1年分の涙を流した経験があります。
[caption id="attachment_3737" align="alignnone" width="150"] 涙で脱水症になるわ[/caption]
着火前の準備
ここから具体的な焚き火の準備に入っていきます。
薪の仕分けをする
通常、薪を買ってくるとこんな感じにまとまっています。
この薪をまずバラします
小・中・大 くらいのサイズに仕分けます
[caption id="attachment_3746" align="alignnone" width="1024"] 必殺 事業仕分け![/caption]
薪を割る(バトニング)
買った薪の中に、細い薪がない場合や、手元の薪をもっと細くしたい場合には、ナイフを使います。
「バトニング」という方法で薪を割ります。
やり方は以下の写真をご参考にしてください。
[caption id="attachment_3750" align="alignnone" width="921"] グローブをつけてから やりましょうね[/caption]
注意
・使うナイフは刃に厚みのあるアウトドア用ナイフで( 料理用ナイフだと刃が欠けるかも)
・針葉樹はナイフでも割りやすいですが、広葉樹は硬いので斧/鉈じゃないと割れない可能性あり
薪を組む
ようやく焚き火をするために木を組んでいきます。
今回は以下のような焚き火台で行います。
最初に焚き火台のセンターに着火剤を置きます。
そのあとは、
木を組むときに意識することは
着火とその後
はい、大変お待たせしました。
ここでようやく着火剤めがけて着火します。
着火剤に火を届かせにくい時があるんで、
できればアウトドア用のライターを準備しておくのがオススメです。
[caption id="attachment_3768" align="alignnone" width="768"] ファイヤー![/caption]
で、このあとなのですが、
放置!
Do Nothing !
息を吹くとか、そういうの全然要らないです。
むしろ吹かないでください。
料理と一緒で、鍋蓋は開けずにしばらく待つ!
空気の通り道は作ってあるし、
小さい木から大きい木に火が移るように組んであるので、
何もしなくても火は勝手に大きくなります。
あとは、赤い炎が出ているうちに、次の薪を乗せてあげれば、焚き火は燃え続けます。
最初に仕分けした、大きいサイズの薪を乗せて大丈夫です。
木を追加で乗せるときも、空気の通り道を意識して、木と木にすき間ができるように置いてください。
[caption id="attachment_3789" align="alignnone" width="300"] 三角形のすき間[/caption]
ちなみに
熾火(おきび)
という火の状態があります。
薪が勢いよく炎を出して燃えた後に、
以下のように、木は赤く光っているけど、
赤い炎は上がっていない状態(火が落ち着いている)をいいます。
料理をするなら、この熾火(おきび)の状態が良いといわれます。
火柱は上がらずに、炭がしっかり熱をもっているので、食材の加熱調理がしやすいです。
熾火の再着火
この熾火の状態というのは、
炎こそ上がっていませんが、炭の温度が高くなっているので、
熾火の上に薪を置いて、火吹き棒で空気を送ってやると…
あっという間に 薪に着火します。
火を消した後に
立つ鳥 跡を濁さず
さて焚き火を楽しんだ後ですが、焚き火の残骸(ざんがい)をその場に放置しないようにしてください。
特に炭がやっかいで、自然の力で分解されません。
焚き火の残骸は、キャンプ場に捨てる場所があれば、そこに持っていくか、
なかったら袋に入れて持って帰ってください。
私はバックパックキャンプですが、消し炭はビニール袋に入れて持って帰っています。
自然のためにも、次のキャンパーのためにも。
さいごに
以上ここまでご覧いただきありがとうございました。
最後にポイントを振り返ります。
- 薪はスギなどの針葉樹を使う事
- 薪は事前にサイズをわけて下準備しておくこと
- 火をつける前に 薪を組むこと
- 木を組むときには 火が小さい木から大きい木に移るように
- 木を組むときは 空気の通り道を考えて 木と木の間にすき間を作る
- 焚き火の残骸は 放置しないで きちんと処分すること
以上になります。
焚き火はキャンプの醍醐味の一つ。
是非、焚き火でたっぷり癒されてください♪